強制的な退部届け

 今日帰ったら、この春から中3の娘が、「部活の先生に引退するのなら退部届けを書けと言われた」と言う。どうやら先生が、たまたま練習を見にきたときに、生徒たちが思うとおりに練習しない、できが悪いといって、ぶち切れたらしい。

 娘は演劇部で、この部は「シャドーボクシング」「べっかんこ鬼」と2年連続して全国大会に出たこともある。しかし、全国大会に導いた顧問の先生が転任される最後の年の都大会で、演ずる子の何人かがインフルエンザで発熱、主役級の子の一人に至っては前日まで39度、当日も38度近くの熱があるなか「ジャンバラヤ」という劇を演じ、「見事な出来」と講評をいただきながら制限時間オーバーで惜しくも全国大会を逃した。
 翌年は、顧問の先生がかわり、「イリュージョン」という劇を演じたが、「個々の演技力に差がありすぎ」「脇の声が出ない、滑舌が悪い」とのことで地区大会で終わり。

 この新しい顧問の先生は、忙しいのか、部活の練習を見にこないことが多く、来ても終わり頃にしかこなかったそうだ。練習はほとんど生徒に任せきりで、部活はただの息抜きで遊ぶ場の子たちと、演劇を一生懸命にやりたい子たちの練習への取り組み方、意識の差は激しくなるばかりだった。いくら生徒の自主性に任せてあるとはいえ、部長・副部長もしょせんは中学生、注意・諫言しても、するほうは同級生ということで遠慮もあり、されるほうはしょせん同級生の言うことと聞き流してしまうというように、限界がある。一生懸命だった3年生の一部の子たちは、息抜きに来る子たちと、練習を見にきて指導してほしいと言ってもなかなか来てくれない先生とに疲れ果て、3年になったら引退して受験に専念すると早々に決めていた。
 演劇部は、地区大会にかける出し物を練習し始める時期になって、いったん役(裏方含む)がついてしまうと、あちこちの高校の説明会真っ最中の、他の生徒たちが受験準備に忙しい時期ど真ん中の地区大会まで引退できなくなってしまう。都大会にいくことになれば冬まで、全国大会は翌春~翌夏だ。受験に専念したいとなれば、どうしても運動部系より引退の時期がずっと早くなってしまう。

 そんなこんなで引退を決めていた3年生、遊び気分で残っていた3年生、全員に退部届けを渡して「引退するなら退部届けを書け」と先生自らがせまったのだ。実は引退というのは慣例で、部には在籍しながらときどき顔だけ出すという状態で、これまでも早くに引退した生徒はいて、3年生なら特別なことでも何でもない。しかし、部に在籍しているというのと、退部というのは全然違う。それも自主的に退部するというのならともかく、強制的に退部届けを渡して書かせるというのだ。

 退部すなわち在籍ではないから、3年生のときに部活動に所属していたという記録もなくなる。なるほど、調査書を人質にした踏み絵というわけか。「私に自己PRカードを踏んで見せろと言うのね」の世界だ。また、この顧問の先生が3年生の担任ときている。

 正直、親としては先生の資質を疑う出来事だし、腹が煮えくりかえる思いがする。さて、どうしてくれよう。

2004 04 06 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク