ネーミングって大事

「悩める母親党」が投げかけたコト:政策論とポジティブ・コミュニケーションへのトラックバック

 ネーミングって大事だと思うんです。

 たしかに政策論的なことのほうが肝心です。けれども、「母親党」というネーミングでは、ジェンダー論、育児論を抜きにしても、結果として母親以外には敷居が高いものになってしまいます。
 自分たちや次世代のために、市民自らが考え、発言し、行動して、いろいろ矛盾のある社会制度を再構築していくよう行政・政治に働きかけるためには、母親に限らず父親や子どもを持たない人や老人や、できるだけいろいろな人たちを巻き込んでいくほうが、木村さんの言うところの「より大きな世論」を形成できるはずです。「悩める母親」というのは、そのための現実的なきっかけの一つであるわけですが、いくらわかりやすいとはいえ、ネーミングゆえに母親以外は入っていきにくくなり、かえって中身を狭めて、大きな世論形成という点では弱点になってしまうかもしれません。

 それに、賛同する側にさえジェンダー論、育児論を呼び込みやすいということは、ひるがえって再構築に抵抗する側にすれば、それを武器(?)に問題をすりかえ、人々を分断して声を弱め、現行制度にちょっと手を入れただけでお茶を濁すか、現実を無視して切って捨てるのが簡単になります。

 つまり、いわゆるモデル世帯、父親と母親と子ども二人の核家族で母親は専業主婦、育児は母親の役割というのが行政の想定する理想なわけですから、現実ははるか先にいっているにもかかわらず性別役割分業に閉じこもり、育児は母親の役割でしょう、悩むなら子どもが大きくなるまで働かなければいいのでは?というようにです。

 とすると、やり方としては、結局うまくないことになってしまう。

 今までにも、ネット上でも、あちこちで女性や母親や子どもをテーマにした団体などが活躍していますが、いろいろ見てみると、入り口は決して閉じてはいず、扱うテーマとしては男性にも通ずる問題を扱っているにもかかわらず、たとえば看板に「女性」を掲げただけで、男性は女性の抱える様々な問題に理解を示すごくごく少数の人しか参加していない、それ以上広がりが出ないという傾向があるように思います。

 とりあえず看板は「ネクスト・ジャパンを考える会」(笑)とか何とか、大風呂敷を広げておいて、とりあえず最初の問題は、学童で「悩める母親」問題を扱うから、というほうが、いろいろな人が首を突っ込みやすいと思うのですが、いかがなものでしょう?
 ネーミング次第では、「年金タスクフォース」もそのなかに一緒にあったとしても、おかしくないわけですよね。(笑)

2004 07 28 [日記・コラム・つぶやき, 経済・政治・国際] | 固定リンク