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November 01, 2004

「待機児童ゼロ作戦」の行く先は。

「待機児童をゼロにする。」小泉首相が就任したときに言ってました。
今年はその最後の年度なんです。

しかし僕のまわりで「待機児童に関する問題が解消されつつある」という実感は、あまり見つけることができません。
それよりも、「アレコレ民間業者に委託して、サービスの低下など、問題が出てきては困る(わちさんのココログ(気ままな一言 ))」とか「入れるかどうか瀬戸際」とか「入園させるのに、どうしてこんな苦労しなくちゃいけないの?」という声のほうが多いです。
「結局、駄目だった」というお話も見聞きします。

まだまだこんな状態なのに、来年3月に「待機児童をゼロ作戦」は完了するんでしょうか。


●むしろ、待機児童ゼロの中身が気になる

「待機児童をゼロにする。」それを検証する特集が、朝日新聞に10月26日から「待機児ゼロの舞台裏ーいま保育園は」というタイトルで載りました。
これによると、待機児童問題の解消など、待機児童の定義の仕方次第で、どうにでもなることがわかります。

一部を抜粋しましょう

厚生労働省は「待機児童をゼロ作戦」が始まる前年の01年度から、待機児童の定義を変えた。東京都の認証保育所や「ポストメイト保育園」のように、自治体が独自に助成する無認可施設で「待機」する子や、他に入所可能な保育園があるのに第一希望の空き待ちをしている子は除かれた。

朝日新聞10月27日朝刊 「待機児ゼロの舞台裏ーいま保育園は」中 より

これは重要なポイントです。
あらかじめ、うまく着地するように調整してるわけですが、子供や保護者の選択権が含まれていません。
意地悪く解釈すると、こんな読み取り方もできます。
「とりあえず入れ物をある程度用意し、ダーっと詰め込んでおけば、待機児童をゼロにする課題を、「数字上は」クリアできるんじゃないか。」

そして、この辺のことを頭に入れた上で、保育士や園の運営などお構い無しで進められる民営化とか、
相変わらず高額な認可保育園や無認可保育園や、管理体制が怪しいまま収容児童を増やす学童などを眺めてみると、「案外、本当にそういう思考回路なのかも」と思えてきます。
消費者やサービスの質を置いてけぼりにして進む施策を知る程、考えを裏付けられていくようです。


こうした行政の現象と、ジャンバラヤに集まったトラックバックを見比べてみると、
両者がイメージする「保育の拡充」の絵は、ずいぶん違うことがわかります。

・行政側のイメージ
「こどもを預けておける入れ物を用意する。」

・保護者側の求めるもの
「いま公立の保育園で提供されているサービスクオリティを基準に、同等以上レベルのサービスを提供してくれる預け先を確保したい。かつ費用も公立レベルで。」

こんなふうに決め付けると、行政側の方に怒られるかもしれませんがね(^^;



●入園にまつわる苦労は、変わらない?

かーちゃんのこころさんを覘くと、さまざまな工夫と戦いを続けていらっしゃる姿が見て取れます。
こじかさんは、非常に遠い無認可保育園へ子供に負担を掛けながら通ったことや、そうしてやっと入園できた模様が綴られていました。
そのほかにも「子供を保育園や幼稚園に預けると、こういうことが待ち受けているぞ」という経験が蓄積しています。
ミズタマのチチも、嫁さんの働きが一年間ほとんど保育費で消えることも辞さず、公立保育園に行くまでに我慢をいたしました。

これから、同じ道を歩まれる方の道しるべになれば、苦労も報われるというものですけど、いつになったらそんな無理をしなくても良くなるのでしょう。

2005年度までに待機児童がゼロになったと発表があったとき?
たぶん、それは無いでしょう。違うところを見てるんですから。
下手すれば、保育環境の改善もスローダウンするかもしれない。

そうすると、「待機児童がゼロ作戦」終了宣言が出されても「おまえら、そうじゃないよ」とわからせる、もとい理解していただく技術・方法論が必要なのかもしれません。



●行政や教育機関への働きかけを実践されている人たちの知恵

今これを書いているミズタマのチチには、その答えがありません。ごめん。

でも、お寄せいただいたトラックバックには、こうしたことを突破したり、現在進行形で取り組んでいる例があります。
それは、飛行機の脚が好き!さんの、渉外担当の活動であったり、oribe77さんのように、地域の代表が列席している公聴会で思い切って意見を述べるなどの行動です。

飛行機の脚が好き!さんは、各公立保育園の年令毎・希望順序毎の倍率といった、個人ではなかなか得られない情報を、団体交渉で取ってきたりしてます。

oribe77さんは、その後市長からじきじきに事情説明をうけたり、それが引き金になって、行政が教育サービスの梶をおおきく切ったりしました。

ジャンバラヤには参加されていないけど、こんなことを教えてくださった方もいます。
「役所といっても皆が同じ価値観じゃない。
たとえば財政を絞りたがる経理畑と、教育の質にこだわる教育委員会は違う基準を持ってる。気にしていることも違う。
あと行政側も、欲しいものがある。
たとえば地方の予算を取ってくるためには『みんなの役に立つ事業をこれだけやりました』という実績が必要。市民の要望をかなえる、こんな事をすれば実績が作れますよ。と提案できれば、対応が変わってくる。」
行政のここを押したら、こんな具合に反応したというノウハウですね。

こうした実践のノウハウや行動力を見習いたいものです。
また、一般の人たちが行政を動かすノウハウを、もっと持つべきなのかもしれません。

投稿:by ミズタマのチチ 2004 11 01 10:48 PM [02:保育園・幼稚園] | 固定リンク

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